中島塾の中島です。
2019年3月6日(水)・7日(木)に行われた公立高校入試問題を見て、7人の塾長で話しました。
もし今後一緒に研究会をしていただける方がおいでましたら、ぜひご連絡ください。
◆岡正弥塾長・一新ゼミ(金沢市)
◆角谷泰之塾長・志学塾(加賀市)
◆寺下寛亮塾長・LC進学塾(内灘町)
◆中島雄一・中島塾(金沢市)
◆中富淳塾長・GOODJOB(金沢市・津幡町)
◆松川光邦塾長・スクールIE野々市北校(野々市市)
◆山八圭介塾長・I can・・・はちやま塾(津幡町)
【国語】
中島『大問構成が変わったことで少しビックリした塾生もいたようですね。』
松川『漢字が本文からではなく単独問題になったことで、問題を作る方は作りやすくなりました。それも関係してか、難しい漢字も出題されるようになりましたね。「ケイテキ=警笛」なんかはそのひとつでしょうか。』
寺下『漢字でいうと「功績」の「績」は「積」と書く誤答が心配です。』
角谷『大問構成よりも少し細かい話ですが、小説文と論説文の順番が逆になったのもどうでしょうか。昨年までは大問1論説文・大問2小説文だったのですが、今年は大問2小説文・大問3論説文でした。』
山八『文章自体は読みやすかったですね。抜き出す問題も傍線部の近くに答えやヒントがありましたし。あと80字の記述なんかも、特に下位校は粘り強く書いていけば何点か途中点がもらえると思います。』
岡『古文の相撲の勝敗が少し読み取りにくかったですかね。「中納言、腹くじりが四辻をとりて」のところで、中納言「が」腹くじり「の」四辻をとって引いたんです。』
中富『作文は「ありがとうデイビス先生」で決まりじゃないですか。倒置法を使ったという切り口で作文を展開していけばOK。作文自体よりも、ここに至るまでに時間を使ってしまって作文が書ききれなかったというケースはありそうです。』
【理科】
中島『国語に比べたら、理科は大問構成に変化がなかったですね。問題も平易に見えました。』
山八『用語を答える問題「単体」「消化」「浮力」なんかは正答率が高そうです。』
角谷『記述問題はどうしても正答率が下がりますが、今年の理科の記述はいわゆる定番記述だったので、学校の定期テストや石川県総合模試を毎回解き直してチェックしていた受験生は書けたと思います。』
岡『計算問題は0.3N×0.1m=0.03Jだったのですが、小さい数字だったので不安を感じた受験生もいたようです。』
松川『全体的に易しい問題が多く、平均点は高くなりそうです。1限目の国語からの勢いそのままに気持ちよくペンを走らせた受験生が多かったのではないでしょうか。』
寺下『大問6は数学の標本調査の問題のようでしたね。池のフナ100匹を捕獲し目印をつけて放し、1週間後に50匹捕獲したところ2匹に印がついていたことから、
50:2=x:100
2x=5000
x=2500
と導く問題でした。』
中富『分数や小数も使わない簡単な計算なのですが、考え方が分からないと式が立ちませんからね。』
【英語】
中島『英語の変化といえば、大問2の選択肢が1つ増えましたね。今まではア〜エを全て使って4カ所の空欄に埋める問題だったのですが、今年はア〜オの5つの中から4つを選ぶ、1つ使わないんですね。』
松川『その方がかえって大きなマイナスがないかもしれません。4つ全部使う問題だと、1つ間違えたら2つ3つと芋づる式にバツがついてしまうことがあります。』
中富『時間が足りなくて、最後の英作文が満足に書けなかった受験生もいたと思います。3文じゃなくて4文でしたし。』
山八『語数はさほど多くなかったのですが、正確に読み取るのには時間がかかりますよね。5教科の中では英語と国語は時間がタイトなのですが、特に英語はリスニングに10分以上縛られますので。』
角谷『dramaやheartyという単語やinstead ofやcome up withという熟語など、難しい表現も目立ちました。平均点は高くならないと思います。』
寺下『平均点は高くならないものの、リスニングは聞きやすかったみたいですね。ここをしっかり対策した受験生は必要最低点を保てると思います。』
岡『リスニングの中に英作文が入っているのも昨年同様でしたね。何を聞かれているのか分からなかった受験生も少なくなかったことでしょう。』
【社会】
中島『社会も大問構成が変わらなかった部類に入ります。2日目の1限をいい形で入れたでしょうね。』
中富『昨年の入試や石川県総合模試とも出題傾向が同じなので、練習通りにいった受験生が多いと思います。』
寺下『そんな中で、大問5問4(2)はあまり見たことのない問題でした。第一次世界大戦開始から終了の2年後までの日本の国別輸出総額を示す表が載っていましたね。ロシア革命や日英同盟の行方について分かっていないと・・・。ただ、3択問題だったので、正答率が極端に低くはならないと思いますけど。』
岡『社会や理科はそういった意味で救いがありますよね。ただ、大問3の問1などは「すべて選びなさい」という出題だったので、いくつ選べばいいか分かりません。』
松川『「すべて選びなさい」という問題は全国的にも増えています。塾のテキストでもたくさんの問題演習を繰り返しました。』
角谷『理科で見られた定番記述が、社会でも数多くありますね。これはしっかり準備した受験生に有利にはたらいたことでしょう。』
山八『暖流の北大西洋海流の問題や、三審制に関する記述問題ですね。仮に社会や記述問題に苦手意識がある子でも、受験勉強を頑張った子が報われる問題でしたね。』
【数学】
中島『最後は数学です。大問1の小問集合や配点8点の作図など、大枠では変わりなかったのもの、1つ1つの問題は難しかったですよね。』
角谷『二次関数の大問がなかったのが気になりますね。来年以降はどうなるのか・・・。』
岡『大問3の水道料金の問題は2年生の教科書にありましたね。生活に沿った出題という意味では例年通りでした。』
寺下『今回の水道料金もそうですが、何でもコミコミ料金に慣れている今の子どもたちの中には「基本料金+使用料金」という料金体系のことをよく理解していない子もいますね。』
中富『作図は・・・とりあえず最初の二等分線は書けますね。そこで途中点を取りたいです。』
山八『大問6の問3は難しいです。これをうまく飛ばして大問7に先に取り組みたい。大問7の問1なんかは絶対できますし。』
松川『そういう難問のあとに簡単な問題があるのは石川県総合模試で経験しているので大丈夫だと思います。それでいうと、大問7は(2)より(3)の方がやりやすかったかも。いずれにしても時間配分が大切です。』
終わったテストの点数を今から上げることはできませんが、入試はゴールではなくスタートです。正しく振り返って、次への糧にしましょう。
もし今後一緒に研究会をしていただける方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。
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【募集】
小学生ナゾ解きゲームイベント「タカラバコ」
◆3月9日(土)大徳公民館9:30~11:00(受付開始9:00)
◆3月16日(土)米丸公民館9:30~11:00(受付開始9:00)
◆4月6日(土)西南部公民館9:30~11:00(受付開始9:00)
◆4月13日(土)大徳公民館9:30~11:00(受付開始9:00)
◆4月20日(土)市内施設出張タカラバコ
◆4月20日(土)米丸公民館9:30~11:00(受付開始9:00)
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