バカほど「運が悪かった」と言う

中島塾の中島です。こんにちは。

普段はほとんど「バカ」という言葉を使いませんが、ブログでしかもここぞというときに使うと刺激的かなと思いました。

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『こんなのただの運ゲーじゃないか!』

ユウイチはぷうっと頬を膨らませた。運ゲーとは運だけの要素しかないゲームという意味で、気に入らないゲームがあるとユウイチはいつもそう毒づく。

『サイコロがうまく出ないと成功できないよ!』

ユウイチはまだまだ怒りが収まらない様子だ。中島先生はニコニコしながら聞いていたが、やがてゆっくりと口を開いた。

『このゲームは3つのサイコロを振るんだけど、3つとも採用しなければならないわけじゃないんだよね。』

『うん、知ってる。』

『じゃあこの魚のサイコロだけを残して、他の2つは振り直してみたらどうかな。』

『そっか、やってみよう。』

ユウイチは魚の面が出たサイコロを魚のイラストの上に置き、残り2つのサイコロを振り直した。

『あ、チーズが出た!』

さっきまで暗かったユウイチの表情がぱあっと明るくなった。ねらっていた目が出たのだ。

『こっちに置こう!』

ユウイチがサイコロに手を伸ばすと、中島先生はまたゆっくりと口を開いた。

『本当にそこに置く?チーズのマスは他にもあるよね。』

『え?うーんと・・・』

ユウイチがボードを見回すと、置こうとしていた2マスの短いチーズの横に4マスの長いチーズがあった。

『どっちに置いた方がミッションクリアしやすいだろうね。』

中島先生は、まるで独り言のようにつぶやいた。

『うーん・・・、こっちに置いたらチーズのマスが埋まるから、黒ネコは進まなくていいなぁ。』

『その通りだよ。そうやって考えると、このゲームは「運ゲー」から「思考力ゲー」に変化するというわけさ。』

『なるほどー。』

『ゲームだけじゃなくて人生もそうだよ。頭を使わないと、自分にとって不都合なことがよく起こる。みんなはそれを運が悪かったと嘆くけど、本当はそれだけじゃないんだよ。反対に頭を使うと自分にとって都合のいい展開になりやすい。周囲から見ると運がいいだけのように見えるけど、本当はその人が頭を使ってそういう状況になるように誘導しているんだよ。』

『へぇ!ボク頭使う!』

(現実もこんなにうまくいくといいんだけど・・・。)

中島先生は窓の外を眺めた。枯れ葉が風に舞う。冬はすぐそこまで来ているようだ。

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「マウスマウス」は協力型ゲームで、ダウンタイム(自分がプレイしていない時間)をうまく過ごせるチームなら6人でもプレイできると思いますが、できれば4人程度がベターだと思います。私も最初は運100%のゲームだと思っていたのですが、実際にプレイしてみると少し考える余地があったので、小学生でも楽しめます。

【マウスマウスの考える余地】

◆サイコロを振って、それを採用するか振り直すか。
◆同じ食糧でも、どこにチップを置くか。

この2つをきちんと考えればほぼミッションクリアできますし、反対にこの2つをテキトーにやってしまうと、どんなにサイコロの出目に恵まれても最後には黒ネコがやってきて失敗になってしまいます。

タイトルの通り「ムムムッ」と考えるところのあるゲームであり、協力型なのでチームメイトと声をかけあうことも楽しみの1つになるかと思います。

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【募集】

小学生ナゾ解きゲームイベント「タカラバコ」

◆10月20日(土)米丸公民館9:30~11:00(受付開始9:00)
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