気がつくと頭を使っている中島塾の中島です。
世界のアナログゲームサークル「タカラバコ」で所有しているイタリアのゲームで「ドメモ」という名作があります。
今日は「ドメモ」における頭の使い方についてひとつ。
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まず前提条件として、ドメモには28枚のタイルがある。
内訳は下の写真の通りだ。
1〜7までの数字が書いたタイルが、それぞれその数と同じだけある。
1は1つしかなく、3は3つあり、7は7つある。
8や9などはない。
それをふまえた上で、冒頭の写真のシーンに戻ろう。
1つしかない1と2つある2は自分の目から全て見えている。
つまり、自分は1と2は持っていないということがここで確定する。
次に3だが、これは自分の目から1つしか見えていない。
中央に裏返しのタイルが4つあるので、可能性としてはこの中に残り2つの3がある場合も考えられるが、最初にコールしてみたい数字のうちの1つだ。
では4はどうかというと4は4つあるうちの2つが見えている。
これも3と同様、中央の裏返しの中にある場合も考えられるが、最初にコールしてみたい数字と言えるだろう。
5は5つあるうちの3つが見えている。
3・4と同様、自分が持っている可能性の高い数字と言える。
3・4・5と「持っている可能性の高い数字」が続いたが、タイルの数が多く一般的に持っている可能性の高そうな6と7については、今回に限ってはあまり持っている可能性が高くない。下の写真で見てみよう。
6は6つあるうちの5つが既に見えてしまっている。
最後に7だが、7は7つあるうちの5つが見えている。残り枚数としては3・4・5の時と同じくあと2枚で、最低1枚は自分が持っていそうだ。
さて、ここまでが最初の段階で分かることで、時間にすれば10秒かからずに確認できることだ。
次に、自分以外のプレイヤーから『6!』というコールがあった場合を考えてみよう。
【ケース1・左のプレイヤーが『6!』とコール】
左のプレイヤーは、左のプレイヤー自身が持つ6を見ていないので、それ以外の4つの6が見えているはずだ。この場合、自分は6を持っている可能性が低いと読むことができる。もし自分が6を持っていると仮定すると、左のプレイヤーは6つのうち5つの6を見ながらも左のプレイヤー自身が6枚目の6を持っているとコールしていることになるからだ。特に最初のコールでこういうことがあれば、自分の手元には6がないと決めていいと思う。
【ケース2・右のプレイヤーが『6!』とコール】
反対に、右のプレイヤーが『6!』と言ってきたらどうだろうか。右のプレイヤーからは右のプレイヤー自身がもつ6が2枚とも見えていないので、それ以外の3つしか見えていないはずだ。この場合、自分が6を持っている可能性は少し高いと考えていいと思う。少なくとも左のプレイヤーが言った『6!』とは意味合いが大きく異なる。
このように、たかがボードゲームにおいても、考えれば考えるほど様々なことが分かって、「必勝」とまではいかなくとも勝率を上げることはできる。この記事におけるドメモは単なる例の1つだ。日常生活において「うわー、運が悪かったー。」と嘆いている人は、じっくり考えてみると防げたことだったと気づけるかもしれない。
勉強もこういうところねんぞ。
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